18年に朝日新聞デジタルのインタビューでその魅力を語っており、最初に心をつかまれたのはそのエンジンだったという。
「排気量が普通は『1990cc』とか書いてありますよね。でもRX-7だけ『600なんぼ×2』とかって書いてあるわけですよ。『なんじゃこれ? 軽四が2台入ってるの?』って」
RX-7は生産元のマツダの独自技術であるロータリーエンジンを搭載している。通常のレシプロエンジンはピストン運動を回転力に変えているが、ロータリーエンジンはエンジン内部のローターの回転をそのままタイヤに伝えているため、独特な加速力を持っており、その乗り味が多くのファンの心をつかんでいるのだ。
また、現代ではほとんど採用されなくなったリトラクタブル・ヘッドライト(パカっと開くやつ)を備えた流麗なデザインも魅力のひとつであり、20年前の車にもかかわらず古さを感じさせないスタイリングを誇っている。
HISASHIや哲夫のほか、俳優の岸谷五朗も20年以上にわたってFD型を所有していたことを明かしているなど、いまだにファンの多いRX-7。資産としての価値も今後高まっていくに違いないが、所有者の方々にはぜひとも現役の愛車として運転し続けてほしいところだ。
(文=新越谷ノリヲ)