では早速、分厚くカットされた部分からいただきます。赤身ならではのかみ応えの良さに、「肉を食べている!」という実感を覚えたのですが……んんん!? かみ切れない!!!! 想像以上に肉が硬くて、まったくかみ切れないんです。
何度も咀嚼してようやく口の中で肉が“ちぎれた”のですが、それでも塊のままなので、飲み込む際、ちょっと「ウッ……」となってしまいました。これは小さい子や年配の方にはかなり食べにくいのではないか、というのが率直な感想です。
とにかく「肉が硬い」「かみ切れない」ことにばかり意識が持っていかれてしまい、味に集中できなかったのことはかなり残念でした。
ところが……小さくカットされた部分を食べてみると、これまた驚き! さっきと打って変わってやわらかいんです。
適度なかみ応えで、しっかりかみ切ることができ、肉汁のうまさを堪能できます。
また、肉の厚さが薄い部分もあったのですが、こちらもやわらかい!
ちなみに気になって、分厚くカットされた部分をナイフでサイコロ大にして食べてみたのですが、やっぱり硬いものは硬い。カット方法の違いで硬さに違いが出ているわけではなさそう。
つまり、赤身ステーキはその1枚に、かみ切れないくらい硬い肉とやわらかい肉が混在していることがわかったのです。口に入れるまで硬いかやわらかいかわからない……そんなスリリングな食事になりました。
かつてよく食べていたワイルドステーキも、肉質は硬めではありましたが、かみ切れないということはなかったと記憶しています。正直、赤身ステーキに数百円上乗せしても、ワイルドステーキを頼めばよかったと思ってしまいました。
赤身ステーキは確かに安く、いきなりステーキにお客さんを呼び寄せる効果はあると思う一方、リピート客を生めるかといわれると正直微妙なところではないでしょうか。