各局の視聴率を見てみると、同局の同番組の平均世帯視聴率は、一番高かった午後9時~10時が8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)。嵐・櫻井翔らを起用した日本テレビは午後7時58分から9時までが8.7%。
フリーの有働由美子アナらを起用したテレビ朝日は午後7時54分から9時が9.6%、午後9時から10時45分が9.7%で民放トップの数字。
爆笑問題の太田光らを起用したTBSは、日本シリーズ中継との“合わせ技”で視聴者から不評を買ったのか、午後6時3分から9時32分が6.9%。長年、選挙特番に起用していたジャーナリストの池上彰氏の“無双ぶり”が目立っていたテレビ東京は、今回、スタジオに池上氏が不在。その影響もあったようで、午後8時~10時が2.9%だった。
一方、そんな民放各局をよそに、NHKは午後8時から同45分が18.3%、同45分から午後9時が19.1%、午後9時から同50分まで15.2%を記録するなど圧勝だった。
「NHKは全国各地で記者たちが綿密に取材を重ねたデータをもとに、相変わらず、スキのない選挙特番だった。それでいて、民放各局のように余計な演出もなく、候補者への敬意も払っており、ときに裏金問題など触れづらい質問も投げかけた。もはや、テレビは若い視聴者はどんどん離れているので、民放各局は、どう考えても選挙特番の視聴者と思われる中高年に向け、余計な要素を省いた選挙特番に戻して行くべき時期なのかもしれない。石丸氏の“苦言”が視聴者の声を代弁していたのではないだろうか」(同)
出馬はしていなかったものの、今回の発言で石丸氏はもともと苦言を呈していた大手メディアにまたまた一石を投じたようだ。