「おねだり女子」集団は「まりな」を中心にプレイヤーの女の子が5~6人、用心棒が2人、それに小間使いのフミヤというメンツ。フミヤは左脚を引きずりながら「まりな」にコキ使われており、その扱いに不満そうです。

 キイチはフミヤを仲間に引き入れ、プログラムの奪還を目論見ますが、寸前でフミヤの裏切りが発動。実はフミヤは小間使いではなく、このプログラムを設計製作した張本人。白虎に買いたたかれそうになったところ、自分の手に取り戻すことに成功していたのでした。

 左脚はやっぱり悪くなかったフミヤに銃口を向けられ、この日何度目かの万事休すに陥ったキイチでしたが、今回もいろいろあってピンチを切り抜け、「おねだり女子」集団を出し抜くことに成功しました。

 これにて一件落着かと思いきや、無駄におっかない幹部の青龍(桐山漣)が前述の通り櫛田を使って妹・ユキを拉致。拘束されたユキの目の前には、青龍にボコにされたチンピラが転がっていましたとさ。ユキが拉致された理由はまったくわかりませんが、状況がクソヤバいことだけは明確にわかりますね。

■左脚を引きずる男には気を付けろ

 ドラマや映画に左脚を引きずる男が現れたら、気を付けなければなりません。映画『ユージュアル・サスぺクツ』(95)に伝説の“左脚引きずり男”ことカイザー・ソゼが登場して以来、左脚が不自由な男は、まず疑われる運命にあります。

 ですので、今回のフミヤの寝返りにも特に意外性はないわけですが、『潜入兄妹』は、とにかくすごく真面目に世界観を作り込んでいる作品なので、こういうオマージュが全然安っぽくならない。むしろ、ナイスなサービスとして受け止めることができる気がしました。

 それと、今回は若菜ちゃんが個人的な恨みで作戦を台無しにする暴走をしかけた場面がありましたが、ハコメンバーの背景もまだまだ語られていない部分が多いんですよね。特に、潜入兄妹が潜入する以前からメンバーだった美波(入山杏奈)、泰造(徳井優)、賢太(伊藤あさひ)の3人については、掘りしろがいくらでも残っていますし、潜入兄妹を潜入させた警察の入間(及川光博)は、今回の潜入には「幻獣を探る」以外の目的もあることをほのめかしていた。