◆「ゲン担ぎメニュー」は食卓に絶対に出なかった
どうにかして合格したいと祈る気持ちは誰もが持っている願いでしょう。
そんな思いを応援しようと、最近では縁起の良さそうな“語呂合わせの食べ物”や“デコごはん”が広く提案されるようになっています。
しかしながら我が家では、このような料理が食卓に上ることは一切ありませんでした。
これらの商品が悪いということでは決してありません。受験が終わって冷静に振り返ってみたときに、母は私や兄の性格を良く理解してくれていたことに気がついたのです。
私は「合格」と書かれたオムライスを出されると、プレッシャーを感じて緊張してしまう性格だったのです。つまり、ゲン担ぎメニューが逆効果になってしまう子どもがいるということ。
「頑張ってね!」という期待は悪いものではありませんが、周囲の期待が強すぎて本来の力を発揮できなくなってしまったら……。
ここでお伝えしたいのは、子どもの性格や状況をじっくり観察し、ゲン担ぎメニューや語呂合わせ食品を良いパワーに変えられるかどうか、慎重に判断しましょうということです。
それでは代わりに、我が母がどのようなことを大切に食事を準備してくれたのか、ご紹介していくことにしましょう。