Sakiさん
 上京後は大きな会場のステージに立ったり、全国生演奏ツアーをしたりと、多彩な顔を持つ“音楽活動家”として精力的に活動しているSakiさんですが、「もっと自分の質を上げていきたい」と意気込みます。

「音楽は人に伝染していく波動で、可能性やパワーが秘められているものだからこそ、歌う人の状態がすごく大事です。でもライバー活動は、ドキュメンタリーのように苦しみも喜びもリスナーさんとリアルタイムで分かち合います。だからこそ嘘がつけないし、ごまかすと心と体のバランスを崩す引き金にもなりかねない。その状態のままでは、プラスのエネルギーは生まれません。私は落ち込むとき『太く、深く、短く!』を実践し、正直な状態を心掛けています。

同時に、人としてもっと成長していきたい。競争社会の中でも自分らしくいられて、持っている才能が自然に輝ける状態でいること、そして自分のフェーズに合わせてしなやかに動くことを、これからも怖がらずにやっていきたいです。きっと皆もそれぞれなにかと戦っていると思うからこそ、私は皆と日々エールの交換をして、ずっと健康に笑って過ごしたいんです。Sakiという人間がそういう純粋な想いで歌っていることを、これからもいろんな人に届けられたらいいな」

Sakiさん
 輝かしくも苦しい過去を乗り越え、ありのままの自分で生きられる場所を見つけたSakiさん。激動の人生について、最後にこう締めくくってくれました。

「自分のやっていることや、己の弱さから逃げた時期もあったし、認められない時期もあった。けど時間をかけて、良いところとそうじゃなかったところを認めて向き合ってきました。もちろん、まだまだ向き合わないといけない部分もあると思います。RSP時代の経験は、私が私にしかできない生き方をしていくための、人生の下積みだったんだろうな。今は笑ってそう言えますね」

<取材・撮影・文/倉本菜生>

【倉本菜生】