◆自分の得意なことを考えたら、演じることかなと
――デビューからまだ約5年ですが、朝ドラや大河ドラマに出演し、主演のドラマ・映画も続いています。これからをどう見据(みす)えていますか?
古川:あまり考えていないんです。そもそもこの仕事が本当にできるとも思っていませんでした。
事務所に入りたてのころは、“ドラマに出られたらいいな”“自分の主演作ができたらいいな”と思っていたのが、いま一つ一つ叶えられている状態です。
この先、もっと自分のお芝居をよくしていきたいという気持ちは当然ありますが、どういった作品に出たいといった希望はなくて、ご縁でしかないと思っています。
――プロでやっていこうと思ったときは、どんなお気持ちだったのでしょう。
古川:やっぱり根幹は好きだからだと思います。昔から飽き性で習い事とかもすぐに辞めてしまっていました。でも演劇だけは、ずっと続けてくることができました。
みんな就職活動をするにあたって、自分の持ち味や得意なことを考えますよね。私も自分を見つめたときに、演じることが人よりもちょっと得意なんじゃないかなと思ったんです。そして、これをお仕事にできたら楽しいんじゃないかなと思いました。
――最初に演技を誉められたときのことは覚えていますか?
古川:はっきり覚えています。中学2年生のときに、1年生の後輩とやった2人芝居で『おやすまなさい』という戯曲がありました。笑う稽古のときに、本当にお腹が痛くなるくらいに笑うことができたんです。
そしたら先生から“今の感覚を覚えておいてほしい”と言って誉められたんです。そのときのことは、はっきり覚えています。