嫌われているかもしれないことをもっとわかっていなければいけないのです。いまは、有権者の気分を害さない、守りの方向性をより真剣に考えるべきタイミングなのです。
◆SPEED時代の自意識の強さが悪い意味で残ってしまった
しかしながら、またしても今井議員は攻めの姿勢でセルフイメージを打ち出してしまいました。フランス研修旅行のときといっしょで、見る人が“かっこいい”とか“すてき”と思ってくれるだろうという希望的観測をもとにしているからです。
なぜ同じ過ちを繰り返してしまったのでしょうか?
筆者は、SPEED時代の自意識の強さが悪い意味で残ってしまっているからなのではないかと考えます。
つまり、ステージの上に立ってファンから憧れられるために心がけてきた取り組みのまま、政治家になってしまった。このギャップを、今井議員自身が埋めきれていないように感じるのです。
政治家はアイドルと違って、愛される存在ではありません。むしろ監視され、ときには嫌われ、叩かれなければならない。にもかかわらず、あらゆる発信がいまだキラキラしているので、有権者との意識の間に大きなズレが生じているのです。
◆選挙管理委員会がアイドルを起用ポスターみたいな写真と言葉
今回の投票を呼びかける写真だって、まるで選挙管理委員会がアイドルを起用して作成したポスターみたいです。<一票が未来をつくります。>という表現も、当事者が言うにはあまりにも軽すぎる。
<地球は今日も回っている この瞬間を胸に刻もう! 生きてるって感じたい!>(「Wake me up!」 詞 伊秩弘将)
その程度のノリなのですね。
今井絵理子議員の張りぼてのイメージ写真と借り物の言葉だけでつぎはぎされたポエムは、国会のJ-POP化が定着したことを如実に表わしていると痛感しました。