10月24日に今年のプロ野球ドラフト会議が行われるが、実力以上に目玉として注目を浴びているのが、元西武・巨人などで活躍した球界のレジェンド・清原和博氏の長男で、慶応大4年生の清原正吾だ。
正吾は中学と高校は野球から離れていたものの、大学で野球部に入部したという異色の経歴。しかし、186センチ・90キロと父親譲りの恵まれた体格に加え、高校時代にアメフト部で鍛えた運動神経とフィジカルで着々と実力を磨き、今年春のリーグ戦で一塁手のレギュラーの座を獲得し、一躍ドラフト候補に躍り出た。
春のリーグ戦では本塁打は0本に終わったが、8月31日に東京六大学選抜の一員として出場した日本ハム2軍との交流戦には「4番・一塁」で出場、豪快な本塁打を放った。秋のリーグ戦では20日までで11試合に出場し、打率2割、2本塁打、4打点の成績を残している。
「よく比べられるのが、ミスタープロ野球・長嶋茂雄さんの長男で、ヤクルトにドラフト1位で入団した長嶋一茂の立教大時代。一茂は打率こそ残せなかったものの、当時からパワーと一発があり、大学の全日本選抜の4番を務めていたほど。清原ジュニアと一茂では比較にならないだろうが、正吾はドラフトにはかかる可能性は高い」(スポーツ紙のベテラン記者)
さらに、ドラフトの指名をめぐっては、父・和博氏のPL学園の後輩で「ミスタードラゴンズ」と呼ばれた立浪和義氏が監督だった中日の上位指名があると見る球界関係者もいたが、3年連続最下位の責任を取り立浪氏は辞任。
しかし、ドラフトの目玉候補の1人とあってどこかの球団からの指名はありそうだが……その順位には〝大人の事情〟が絡むことも予測されるという。
「話題性など踏まえて、一番は父がドラフト1位で入団し活躍した西武の獲得。今年はダントツの最下位とあって、人気回復の起爆剤になるだろう。さらに、右の大砲として育成して将来性も期待できる。本来、下位か育成レベルの実力だが、名門・慶大の4番とあって、今後の慶大との関係を考えると、4番をやすやすと下位指名することは難しく、下位指名であれば社会人野球などに進むことも多い。仮にドラフトかかるとしたら順位が低くても3位までには指名されるのではないか。とはいえ、こうした“大人の事情”を考慮してまで獲得できるのは、戦力が余っているソフトバンクくらいかもしれない。そもそも、即戦力を求める今の西武にそんな余裕はない」(スポーツ紙デスク)