そんな中、希代の名優の突然の訃報は意外なところでも大きな影響をもたらしているようだ。

 番組制作会社のスタッフはこう明かす。

「実は、日本テレビが西田さん主演で80年代に人気を集めた『池中玄太80キロ』をリメイクする構想に着手していて、主演の候補には『ドランクドラゴン』の塚地武雅の名前が挙がっていたそうです。そんな矢先に西田さんが亡くなられたことで、局内でも驚きの声が上がっているとか」

 同局のこうした水面下の動きの背景にはあの騒動の余波もあるという。

「日テレといえば、今年1月の『セクシー田中さん』騒動以降、ドラマ化する漫画原作を求めて出版各社にオファーするも断られるケースが増えており、かなり苦労しています。つい最近も、来年4月期の連続ドラマが『原作者側と調整がつかず』との理由で制作が中止されたことが話題になりましたし。大賞300万円、佳作が50万円の『シナリオライターコンテスト大賞』で脚本家を獲得しようとするも応募者は少なく、“脚本が書ける局員”を募ろうという動きも局内にはあるようですが……。そうした中、新たな方向性として打ち出しているのが“リメイク戦略”。過去に自局で放送してヒットしたドラマをリメイクするというもので、『家なき子』とともにその最有力候補となっていたのが『池中玄太80キロ』だったようです」(前出の番組制作会社のスタッフ)

 数々の輝かしい功績を残し、亡くなる直前まで現場に立ち続けた日本を代表する名優のご冥福を祈るばかりだ。