Snow Manが16日、新アルバム『RAYS』のティザー映像を公開。これに「歴史的事象に対する配慮に欠ける部分」があったとして、翌17日に公開停止になった。具体的には中国で強い反発が起きたためで、Snow Manの所属事務所「STARTO ENTERTAINMENT」のアジア戦略に影響が出かねないほどの炎上騒動となっているようだ。
ティザー映像の公開停止は、Snow Manが所属するレコード会社「MENT RECORDING」が17日付の公式SNSで発表。さらに同社の公式サイトでは、日本語と中国語で「所属レーベルであるMENT RECORDINGが制作いたしましたが、映像内において歴史的事象に対する配慮に欠ける部分が含まれておりましたため、公開を停止いたしました」と説明し、一部修正のうえで改めて公開すると報告している。
問題となったのは、収録曲「KATANA」のティザー映像。日本刀が映った場面で「岡村寧次」という名前が刀身に彫られていたことだ。岡村寧次は明治~昭和期の陸軍軍人で支那派遣軍総司令官などを務め、日本による中国侵略を指導していた人物であるため、中国のネットユーザーたちの間で物議を醸すことになった。
Snow Manは中国最大のSNS「Weibo(微博)」に公式アカウントを開設しており、同アカウントなどに向けて以下のような批判コメントが相次いだ。
「中国を侮辱している。一刻も早く謝罪してナイフ(刀)の映像を削除せよ!」
「中国と日本の歴史の基本的なことにすら注意を払うことができないのか」
「外国でお金を稼ぎたいならその国を尊重しなさい!それが嫌なら中国に来るな!」
「Snow Manのアルバムを買うつもりだったが、今回の件でやめることにした」
結果、先述したレコード会社による謝罪と映像の公開停止に至ったわけだ。
プロモーション映像の問題表現といえば、6月に人気バンド「Mrs. GREEN APPLE」の新曲「コロンブス」のMVが炎上。メンバーたちがコロンブスなどの白人国家の歴史的人物に扮し、類人猿風の先住民族と遭遇。彼らに人力車を引かせたり、乗馬や楽器の演奏方法を教えたりする場面が登場したことで、現在は「侵略者」との評価が定着しているコロンブスの行いや当時の植民地支配を肯定し、なおかつ人種差別的な意味合いも含んでいると指摘されたためだ。