そして言わずもがな大御所・中井は巧みな緩急で、嘘をついたり、一喝したり、諭したり、寄り添ったり――シーンの要所要所でその実力を発揮。両名が創り上げたクセの強いキャラクター同士によるセリフの応酬は、それだけでも見応えがあります。
◆山崎育三郎に内藤剛志……見どころは、新キャストとの化学反応
主人公のふたり以外のキャストも実力派揃い。前作でふたりの同僚看護師を演じた寺島しのぶ、安達祐実、野呂佳代は本作でも続投。
そして本作でふたりの最大の敵となりそうのは、新たな勤務地となる「西東京総合病院」で、前院長の汚職発覚を受けて誕生した“新”院長・薬師丸卓です。演じるのは、岡田とは『昭和元禄落語心中』(2018年、NHK)以来6年ぶりの共演となる山崎育三郎。
他にも、テレビ朝日系列で刑事の役以外は久しぶりの内藤剛志が、失脚した元病院長役で登場。同病院の医師を、風間俊介や渡辺大知、マキタスポーツなど今回も名だたるキャストが脇を固めています。
◆朝ドラ『虎に翼』で大注目の森田望智がヒロイン!
個人的に最も楽しみなのは、今回のヒロイン。岡田も出演していた朝ドラ『虎に翼』で、主人公の親友“花江ちゃん”役が人気を集めた森田望智が担います。朝ドラではあまり絡みがなかったふたりの共演! これだけでも充分にアガります。
しかも役どころが、地下アイドルとして一向に花開かず、生活のために看護師に転身したという変わり種。仕事ぶりは控えめに言ってもポンコツなのに、元アイドル現役ナースという肩書を売りにする……これまたクセ強なキャラクターを森田がどう演じるのか。岡田や中井とどんな掛け合いを見せてくれるのか。目が離せそうにありません。