預かりボランティアさんの家から、里親希望者さんの家まではクルマで3時間。遠方ではあったものの、預かりボランティアさんはチャビーの幸せを願って、がんばって連れて行きました。
◆久しぶりに会う恩人よりも遊びに夢中で塩対応
里親希望者さんの家に着いてからのチャビーはいっさい物おじせず、すぐに馴染み笑顔を浮かべました。
その顔は「もしかして、ここが僕の新しいお家なの?」と言わんばかりの様子で、里親希望者さんにもデレデレ。里親希望者さん・チャビーともに相性が良いことがわかり、後に正式に譲渡されることになりました。
チャビーが暮らすピカピカで温かい新しいお家は、埼玉県動物指導センターの冷たい檻とは真逆のもの。チャビーは日々明るく穏やかに過ごし、全くの不安がない余生を送るようになりました。
譲渡からしばらくして、たまたま団体メンバーがお家の様子を見学に遊びに来てくれました。しかし、当のチャビーは遊ぶことに夢中で、かつてお世話になった団体メンバーに塩対応。
「なんだよ。あれだけお世話してあげたのに、私の存在を忘れちゃったの?」と笑う団体メンバーでしたが、チャビーはようやく振り返り、また屈託のない笑顔を浮かべました。
そんなチャビーを前に団体メンバーは「この温かいお家でいつまでも幸せに過ごして欲しい」と願いました。
<取材・文/デコ女子部>
【デコ女子部】
編集プロダクション・decoの女子部門。30~40代の男女の編集・ライターにより執筆