お金を借りるときには、「担保が必要な借入(有担保借入)」と「担保が不要な借入(無担保借入)」の2種類があります。無担保借入(無担保ローン)とはどのようなもので、どんな特徴があるのか、利用時のポイントとあわせて解説します。
借入、借入残高とは?
まず「借入」とはどういうことなのか整理しておきましょう。
借入(かりいれ):一般的に金融機関などからお金を借りること
借入残高:現時点でまだ残っている借入金額(今後返済が必要な金額)のこと
銀行などの金融機関に借入を申し込むと、金融機関側で「審査」が行われます。これは貸したお金を返してくれる人かどうか判断するものです。借りる側は次のような情報を申告します。
- 個人情報(氏名、生年月日、住所、家族構成など)
- 勤務先情報(勤務先名称、勤務先住所、勤続年数、年収など)
- 返済能力(借入状況、過去の返済履歴など)
審査に通過するとお金を借りることができます。借りたお金に、所定の金利で計算された利息を上乗せして、返済していくことになります。ちなみに「ローン」は、金融機関などにおいて“お金を貸し出す商品”を指すことが多いです。
借入に関する情報はCICやJICCなどの「信用情報機関」に記録される
借入を申し込んだときの情報や返済状況、借入残高などは信用情報機関に登録されます。ここに登録された情報は、ほかの金融機関からも照会することができ、審査の際に参考にされます。
借入には2種類ある!「有担保借入」と「無担保借入」
担保とは、お金を借りるときの「カタ」のことです。もし借りているお金を返せなくなった場合、その担保となっている財産を貸し手側に提供することで返済の代わりとします。
有担保借入(有担保ローン)とは
有担保借入では、借入の契約時に所定の財産を担保とします。もし返済できなかった場合、担保としていた財産は金融機関のものになります。金融機関は、その財産を売却することで借入残高を回収する、というわけです。
財産ではなく「保証人」を担保とすることもあります。お金を借りている本人が返済できなくなった場合、保証人が代わりに返済します。
担保が必要なローンとは、たとえば次のようなものです。
- 住宅ローン(担保:土地や建物)
- マイカーローン(担保:自動車)*無担保ローンの場合もあり
無担保借入(無担保ローン)とは
無担保ローンは、その名のとおり担保がない状態で借入できます。担保となるものを用意できない場合や、担保に入れたくない場合でも利用できるので便利な反面、金融機関側から見るとお金を返してくれなかったときのリスクが高くなるため、有担保ローンより金利が高くなる傾向があります。
有担保と無担保、どちらかよいかはその時の状況や個々人によって異なります。それぞれの特徴を知ったうえで、自分が借りようとしているローンはどちらなのか理解しておきましょう。
無担保ローンの種類
ここからは、無担保ローンについて詳しく見ていきましょう。具体的には、次のような種類があります。
カードローン
銀行やクレジットカード会社などが提供している「カードローン」は、無担保ローンの代表格です。契約時に「借入限度額」が設定され、その金額の範囲内なら面倒な手続きや審査なしで何度でも借りることができます。
フリーローン
フリーローンは、カードローン同様に無担保で使い道を制限しないお金を借りられるサービスです。カードローンとの大きな違いは、借入できる回数です。
借入限度額の範囲内なら何度も借りられるカードローンに対し、フリーローンは最初の1回だけで、再度借りるには改めて申込手続きや審査が必要になります。銀行が提供するフリーローンでは、無担保と有担保どちらかを選択できる場合もあります。
クレジットカードのキャッシング枠
クレジットカードとローンが頭の中で結びつかない人もいるかもしれません。クレジットカードには普段の買い物に使える「ショッピング枠」だけでなく、お金を借りられる「キャッシング枠」も付帯されている場合があり、これが無担保ローン扱いになります。