しかし男性のトップレスは何も言われないのに女性のトップレスはこのようにいろいろな意見が出ることそのものが、フリー・ザ・ニップルが訴えている今の状況でしょう。

自分の体を愛する。乳首や乳房を恥ずべきものや隠さなければならないものとしない。そして当たり前とされてきた慣習や男女差を疑う。今回の水原さんはブラジャーという女性を抑圧してきた鎧(よろい)を脱ぎ捨て、日本人にファッションの側面からタブーに斬り込もうとする姿に見えました。

水原さんはこれまでもこうしたジェンダーロールや性的なタブーに積極的に取り組んできました。

2023年にセルフプレジャー(自慰行為)アイテムTENGAの女性向けブランド「イロハ(IROHA)」のアンバサダーに就任した際には、日本における女性が性欲を持ったりセックスの話をしたりすることをご法度(はっと)とする風潮や「女性はこうあるべき」という固定観念について持論を展開していました。

<とくに、女性の性の話はタブー視されがち。日本の芸能界でもまだまだ話しづらいこともあって、アンダーグラウンドなカルチャー扱いをされる傾向があるかなと。でも、大切な身体の話。>(IROHA公式サイトより)

女性解放の視点だけでなく、男女がそれぞれの価値観を尊重してもっとオープンに性の話をして理解を深められるようになってほしいと語っていたのです。

◆「こういう人が出てきてくれないと日本も前に進まない」という声も

また水原さんは、女性もセルフプレジャーに向き合うことで、自分の体や自分自身を思いやることができるとして、自分の体を愛してポジティブに捉える重要性も発信しています。

<「性」と聞くと臆してしまう人もいるけれど、セルフプレジャーは健康の話。私は全く知識がなかったんですが、母が病院で診断を受けたことをきっかけに、膣トレは大切なのだと実感しました。たしかにジムで身体を鍛えるように、膣も体の一部としてケアすべきですよね>(IROHA公式サイトより)