日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、宮城県旧矢本町(東松島市)を写真とともに紹介する。
Vol.320/宮城県旧矢本町(東松島市)
旧矢本町へ訪れる。東松島市役所付近を巡って、矢本海浜緑地に行こうと思っていたときだった。人だかりを見つけた。何かあるのだろうか。と、よく見ると、航空自衛隊松島基地の「ブルーインパルス観覧駐車場」があるではないか。どうやらここでは、ブルーインパルスの飛行訓練が行われているらしい。
予定変更! ぼくも駐車して、人だかりの方へ向かった。
人だかりに近づくと、なにやらザワザワしていた。ザワザワしているときは、何かが起きそうなときである。思わず近くにいた男性二人に、「飛ぶんですか…!」と尋ねた。
男性は、「ぼくたちもわかんないんですよ」と。
そうか、わからないのか…。柵の奥には、確かにブルーインパルスがいた。停まっている状態でも、ぼくは初めて見た。そして、どうやらここにいる全員が、ブルーインパルスが飛ぶかわからないから、ザワザワしているようだった。
しかし、しばらくして、ものすごい大きなエンジン音が掛かった。
これは、飛ぶのか…!