◆子を持たない夫婦が辿り着いた「猫ファーストな暮らし」

 さらに一緒に暮らす中で驚いたのは、運動神経がニブかったこと。

実は運動神経がニブい一面も
「おもちゃで遊んでもワンテンポ遅く、まともにキャッチができません(笑)」

 その姿を見て飼い主さんは、元ボス猫だったはずなのに、野生の勘はどこへ置き忘れてきたのか……と首をかしげています。

 むさしまるくんを迎え、すっかり猫という動物のかわいさに魅了された飼い主さん夫婦。2022年には保護したサビ猫のシャナちゃんも家族に迎え、暮らしはますます賑やかになりました。

サビ猫のシャナちゃんとのデニムバックをめぐる闘い
サビ猫のシャナちゃんとのデニムバックをめぐる闘い
 新しい生活の中、シャナちゃんに対抗心を燃やすむさしまるくんの姿に、飼い主さん夫婦は目を細めています。

「私たちは子どもを持たず、夫婦2人で暮らす道を選んだのですが、今ではすっかり猫中心、猫ファーストの生活。どこかへ出掛けても、基本的には夕方までには帰宅します」

 そう語る飼い主さんは、「写真も愛嬌があるけれど、実物はその何倍もかわいい」と微笑ましい親バカっぷりを披露します。

腕の中でうっとり
「もともと夫婦仲はよかったのですが、猫との暮らしで、さらに笑いが増えました。猫が少しで体調が悪そうだと、いても立ってもいられない。猫に依存している私たちです(笑)」

<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>

【古川諭香】

愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291