◆社猫のすすめ

しやま出版
社猫について語るとき、終始笑顔を見せてくれた小早川さんには、実は密かに願っていることがあるそうです。

「日本には中小企業が約360万社あります。もしそのうちの0.1%が保護猫を2匹、社猫として迎えたとします。すると、約7,200匹の保護猫が行き場を得られることになります」

しまや出版でお迎えできる数は限られてしまいますが、志を同じくする人が増えたら、不幸な猫をもっと減らせるでしょう。そうとは言っても、小早川さんも、むやみにお迎えすることをすすめてはいません。

しやま出版
「迎える以上は、最期までしっかりお世話をして欲しいと思っています。当社では、休業日には社員が自発的に猫当番を務めています。外に出ると病気になったり、事故にあったりする可能性があるため、広めの部屋で完全室内飼いをしていますね」

社猫のお世話をするには人件費ならぬ、にゃん件費もかかります。食事やペットシートといった消耗品以外に、キャットタワーやトイレなどの設備も必要です。もし病気になって入院をすれば、医療費が何十万もかかることだってあります。

しやま出版
「社員の理解を得ることも大切です。習性からくる行動や、いたずらを受け入れられるかどうか。『かわいい』だけでは飼えませんし、ブームや話題性を求めるために迎えても、うまくいかないはずです」

お迎えするにはハードルがありますが、猫への愛があれば乗り越えられるかも!?