少し空いた車庫からは、ポルシェが見えたそうです。

「心の中は大興奮でした。それまで話したことがなかったのですが、彼の実家はお金持ちだったのかとびっくりしました」

◆内観も素敵なお城!でも…

紅茶資格
 扉が開いて、中から素敵な笑顔で出迎えてくれたのが彼のご両親だったそう。

「優しくて上品な感じのご両親が出迎えてくれました。玄関に入ると、吹き抜けになっていて、螺旋階段や大きなシャンデリアがあって。私たちのためにと案内された部屋も広くて素敵で、ちょっと気後れしまうほどでした」

 ゲストルームに案内されて荷物を置くと、リビングルームへ。義母がハーブティーの中でもカフェインのないルイボスティーを出してくれます。

「義母の気遣いと、お家の素敵さに気持ちがふわふわとしていました。でも、今振り返ると、なんとなく変な気配がするような感覚がありましたね」

◆変な気配の真実とは

トイレにいる女性
 一通り話した後、あきほさんはトイレにいきます。

「トイレの扉を開いたら、サーっと何かが動きました。びっくりして扉を閉めて、また恐る恐る扉を開けると、そこにいたのはゴキブリでした。しかも大きいのと中くらいの2匹ですよ! ほんとに怖くて、こっそり彼を呼んできたんです」

 トイレへ呼び出した彼に、トイレにゴキブリがいると話すと、彼の口から衝撃の言葉が告げられます。

「彼は穏やかな顔で『うちの両親、生き物は殺してはいけないと考えているから、たとえ害虫であっても殺められないんだ。ごめんね』と言うんですよ。思考が停止しましたね」

 そして、この家に入ってから何か気配がしたのは動く虫だったのだと気がついたそう。

◆コンタクトをはずして過ごすことに

 その後も、ゴキブリだけでなく、クモやカメムシなど家の中で見かけては深呼吸して過ごしたというあきほさん。

「怖くて、コンタクトを外して過ごしました。ご両親の前で悲鳴は上げられないので、そこに虫がいても見えないふりをして、深呼吸してなんとか耐えて、時間が過ぎるのを待ちました。今は夫婦だけですが、子どもが産まれてからもしばらくは彼の実家へは行けませんね。害虫駆除してもらわないと。だって害虫ですよ?!」