さらに、ラーソンは自身のメンタルヘルスにも注意を払っている。彼女がアカデミー主演女優賞を受賞した映画『ルーム』での役など、特に感情的に負担の大きい役を演じた後は、役と自分を切り離すように心がけているそうだ。「役については製作チームと話し合うから、みんな『ブリーはこの役を演じるね、彼女はこの役に向けて準備しているね』ということはわかっている。でも、一日の終わりに自分自身をどのようにサポートすべきかについては話し合わない。ドラマを家に持ち帰らないように、そのキャラクターではなくなり、快適に過ごし、よく眠れるようにするのは、私自身の責任だからね」と、ラーソンは責任を持って自身の役と向き合っている。

「それは『どうやってこの役を演じるか?』そして『どうやってこの役を演じないか?』という二重のシステムになっていて、それが功を奏しているんだ」「一日の終わりごとに自分を支えてあげる儀式のようなものがないと、ある日突然目が覚めて『やばい、私、混乱状態だ』みたいなことになるよ」とラーソンは語る。困難な役にも挑む彼女だからこそ、役との付き合い方を徹底しているようだ。

肉体的にも精神的にもベストを尽くすブリー・ラーソン。自身のケアに気を抜かないことの重要さをわかっている彼女だからこそ、多忙なスケジュールを乗りこなせているのだろう。