ダンプ松本の同期であり、はじめは落ちこぼれだったがデビュー直後から人気を集め、ベビーフェイス(※)の国民的レスラーに上り詰める長与千種を演じています。(※プロレスにおける善玉を意味。ヒール=悪玉の対義語)
◆試合を重ねるごとに輝きを増す姿に感動
デビューの直後にライオネス飛鳥と試合し、その後ライオネス飛鳥とタッグチーム「クラッシュギャルズ」を結成。落ちこぼれだった彼女が、リングの上で少しずつ光を放っていく――ひと皮むけてスター性を纏っていく戦いぶりが、彼女をもう一人のヒロインたらしめました。そんな風に、試合を重ねるごとに輝きが増していく唐田の様子に感動を覚えたのは、筆者だけではないはずです。
欲を言えば、もう少し声が張れるとプロレスラーとしての迫力が増したのでは?! と、感じましたが、今後の活躍を期待させる迫真の演技でした。
◆レスラーとして観る者を圧倒・ゆりやんレトリィバァ
そして本作で最も凄まじい演技を見せてくれたのは、やはり主演! ゆりやんレトリィバァでした。前半は「ゆりやんまんま?!」といった印象でしたが、その後の変貌におみそれしました! まさにダンプ松本として、まさに悪役レスラーとして、物語のヒロインとして、観る者を圧倒。
特に第3話のラスト。劣悪な家庭環境で育ちながらも“優しさ”を捨てきれずに落ちこぼれレスラーだった松本香が、家族への怒り、長与への怒りを起爆剤にヒールレスラーとして覚醒。ダンプ松本へと変貌していく姿からは、目が離せませんでした。
◆伝説のヒール・ダンプ松本を見事再現した
リングの上だけでなく外でもヒールに徹した最恐レスラー。シーンによって垣間見せる、ヒールならではの孤独な表情もお見事でした。
歩き方や表情まで徹底的にダンプ松本を再現し、感動を呼んだゆりやん。主演女優として強烈なインパクトを残しました。