ダウンタウンの浜田雅功が、小室哲哉と組んだ「H Jungle With t」で『WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント』をリリースしたのが1995年3月。その後、1996年までに3枚のシングルを発表し、いずれも大ヒットを記録している。

とんねるずがアーティストとして勢いを無くしたのと同時に、H Jungle With tが台頭してきたのは偶然なのか?

とんねるずとダウンタウンは不仲が常に報じられていただけに(現在では当事者たちが否定しているが…)、浜田の歌手活動は、とんねるずに何かしらの影響を与えたと考えるのが普通だろう。もしかしたら、浜田の活躍がとんねるずの歌手活動を終わらせたのかもしれない。

そんなライバル同士の2組だが、今年5月には浜田がテレビ番組『ごぶごぶ』(毎日放送)の音楽フェスで、小室とタッグを組み『WOW WAR TONIGHT』を熱唱。

「H Jungle with t」は実に約29年ぶりのライブ出演となったが、なんの因果かとんねるずのライブも2人だけのステージは29年ぶりとなる。今年は2組が一時的ながら復活を遂げたわけで、お笑い業界にとって記念すべき年になったと言えるだろう。

◆悪ふざけとシリアスのバランスが歌手としての魅力

(画像:株式会社キョードーメディア スプレスリリースより)
(画像:株式会社キョードーメディア スプレスリリースより)
最後にとんねるずの歌手としての魅力を解説したい。どの楽曲でも言えるのだが、悪ふざけとシリアスが良いバランスで混ざり合っているところが最大の魅力だ。

コミックソングだけに偏らず、かといってまじめなシリアス路線にいきすぎない。絶妙なバランス感覚があるからこそ、それぞれの楽曲の良さが引き立ち魅力を増幅させていくと考える。

また、活動の中で2人は生歌にこだわっていた。お世辞にも石橋に関しては歌がうまいとはいえないが、それでも魂を揺さぶるような歌唱は多くのファンを引き付けて離さない。