恐れ知らずの監督のもとで、豪華キャストが熱演

監督はアリ・アッバシ。これまで『ボーダー ふたつの世界』『聖地には蜘蛛が巣を張る』といった問題作がカンヌ国際映画祭に出品されてきた。今回の『アプレンティス』ではあのドナルド・トランプらを映画で描く怖いもの知らず精神を見せつけ、今作もカンヌ国際コンペティション部門に正式出品。高い評価を得た。脚本はガブリエル・シャーマン。長年トランプ前大統領を取材してきた政治ジャーナリストという側面も持っている。

出演陣も盤石。トランプを演じるのは『キャプテン・アメリカ』『アベンジャーズ』シリーズでウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズを演じたセバスチャン・スタン。トランプを一流の実業家へと育て、予想不可能な運命にまきこまていく弁護士ロイ・コーン役にはジェレミー・ストロング。『ジェントルメン』に出演し、本年度のトニー賞では「民衆の敵」で演劇主演男優賞に輝いた俳優だ。彼の演技は「本人にしか見えない」と驚かれ、賞レースでも注目されそうだ。

トランプを気に入ったコーンが教えた3つのルールとは、<ルール1:攻撃>、<ルール2・非を絶対に認めるな>、<ルール3・勝利を主張し続けろ>という冷酷で非道なもの。脅迫、盗聴と何でもありで「勝つためには何でもやれ」と違法行為も辞さないコーンの教えに従い、トランプは一流の実業家として成功へと突き進むが、その中で彼は次第に、コーンすらも想像し得なかった怪物へ変身していき…。

ドナルド・トランプの変貌を描く映画『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』は2025年1月17日(金)TOHO シネマズ日比谷ほか全国ロードショー。