一方のタビ子ちゃんは、熱海にある保護猫団体から譲ってもらった子。2.8kgと小柄ですが、食べることが大好き。食べ物を常に狙っているので、目が離せないのだとか。

タビ子は食べることが大好き
 そんな2匹、実はまだ少し心の距離があるよう。「保護施設出身のミチルとタビ子は猫同士のコミュニケーションがちゃんと取れましたが、てんてんは子猫の頃に保護された後、我が家でずっと1匹で暮らしていたので猫が苦手でした。」

 そのため、オーナーさんはミチルちゃんやタビ子ちゃんを迎え入れた時はまず、別室に隔離し、ケージ越しに少しずつ対面させることに。それぞれ1ヶ月くらいかけ、ゆっくり、てんてんくんと慣れさせていったのだそう。

てんてんくんはタビ子ちゃんのことが未だに苦手
 てんてんくんはタビ子ちゃんのことが未だに苦手ですが、2匹の距離感はこの先のニャン生を共に過ごす中で、また徐々に変化していくはず。今後、2匹の関係性がどんなものになるのか見守っていきたいものです。

◆猫がいるお店に込めた“保護猫への想い”

「Muddy Cat」では店内に常に猫がいるわけではなく、気が向いた時、3匹に出て来てもらうスタイル。

猫がいるお店に込めた“保護猫への想い”
 3匹に会いやすいのは、オープン直後のすいている時間。オーナーさんいわく、3匹はお客さんがいてもいなくても行動にあまり変化はないそうですが、三者三様な接客態度は多くの人に癒しを与えています。

「てんてんは人見知りが激しいので撫でられるのは嫌がりますが、注目はされたいみたい。お客さんから『かわいいね』と言われると、満足そうにしています。」

 対して、人間好きのタビ子ちゃんは積極的。自らお客さんに撫でてもらいにいく、サービス精神旺盛な接客をしているよう。一方、ミチルちゃんはおやつをもらえたら満足する派。欲しいおやつをゲットした後は床に寝転がり、マイペースにお客さんをもてなしているのだとか。

 こうした光景を見守っているオーナーさんには、ある願いが。「猫を通して会話や出会いが広がると嬉しいですし、うちの猫をきっかけに、これから猫を飼いたいと思っている人が保護猫の里親になってくれたり、保護猫に目を向けてくれたりするようになったらいいなと思っています。」