男性陣を一瞬で黙らせた“強烈なひと言”
ほかにも女性たちをキャバ嬢扱いしたり、セクハラや過度なボディタッチ。差別的な発言を重ねるなど、やりたい放題の男性陣。そして、ついに女性たちがブチ切れます。先陣をきったのは、三船さんでした。
「酔った男性が女性の胸に顔をうずめたんです。それを見た瞬間、なにかがプツーンと。 とっさに出た言葉は、自分でも驚くくらい低い声でした。 『お前、なにしとるんじゃ』と言って、男性の腕を軽く引っ張りました。すると『ひぇ』と情けない声を出して、男性が仰向けに倒れてしまって……」
倒された男性は、 「冗談じゃん(笑)。なに本気にしてるんだよ」とボソッとつぶやいたそうですが……。
「『いじめも、セクハラもそう。傷つける側は、いつも同じこと言うよね』と、もう怒りをそのままぶつけました。ここにいるのは、大半が30歳をすぎたいい年の大人です。中には子どもがいて、父親になっている人も少なくなかった。だから聞いてみたんです。自分の子どもたちが、下品なおっさんに体中をべたべた触られたり、家政婦のような扱いを受けて、『冗談じゃん』『本気にしてダッさ(笑)』って言われても許せるの? と。その瞬間、場がうそのように静まり返りました。そしてリーダー格の男性から、消え入るような声で『ごめんなさい……』と謝られたんです」
「私の田舎では今でもこんなことが日常なんです」
「めちゃくちゃムカつきましたが、私の地元のような田舎では今でもこんなことが日常的にあったりします。田舎の悪口を言っているわけではなくて、正直異性への接し方がなかなかアップデートされていないんです」と三船さんは続けます。
「自分たちの先輩や上司も女性にこんな接し方をしていたし、親せきでの集まりでは女性が働いて男連中がドカッと座り込んで酒盛りをするのが当たり前だよねって。だって親父やじーちゃんもそうしてたし、と。 だからと言って許されるわけではないですが、変わらない田舎の飲み会を見てどっと疲れました……」
「親友の結婚式の二次会ということもあり、余計に強く言えなかった」と三船さん。
女性たちの反撃は“効果アリ”だった
「あまりにも場を荒らしてしまうと、新郎新婦に申し訳ないですからね。でも、二人が遅れている間に、女性陣がバッチリ男性たちの悪行の一部始終を録画・撮影して、インスタグラムのストーリーにあげていました(笑)。仲間内だけの公開ですが、それが共通の友人経由で男性陣の奥さんや彼女さんたちにも広まって、そのあとに相当きつくお灸をすえられたそうです」
インスタグラムのストーリーは、24時間で内容が消える投稿機能です。女性陣は“まったく悪意はなく”、記念にと二次会の様子をアップしたとか。投稿が消えるのがせめてもの救いですが、あまり気分のよろしくない文化は早くアップデートしてほしいものです……。
―結婚式のトンデモ話―
<文&イラスト/赤山ひかる>
提供・女子SPA!