芸能ジャーナリストの平田昇二氏は語る。

「真田さんはスカウトがキッカケで子役としてデビュー。その後。千葉さんと出会い、中学入学と同時に『JAC』に入団し、アクションなどの英才教育を受けます。ヴィジュアルの良さと『JAC』仕込みのアクションや日本舞踊で培った体さばきを活かし、『柳生一族の陰謀』や『忍者武芸帖 百地三太夫』、『魔界転生』、『里見八犬伝』など数々の映画で活躍。『影の軍団』シリーズや『こんな恋のはなし』や『非婚家族』(ここまで全てフジテレビ系)、『高校教師』(TBS系)などドラマ作品でも存在感を放ち、1991年放送のNHK大河ドラマ『太平記』では主演を務めています」

 他方、早くから師匠である千葉同様に世界進出を目指し、2003年公開のトム・クルーズ主演のハリウッド映画『ラスト サムライ』に出演。ロサンゼルスに拠点を移して主に米国映画に出演してきたが、同作が大きな転機となるとともに、将来に向けての奮起に繋がった。

「ハリウッドでは大スターのトム・クルーズだが、日本独自のアクションの経験に乏しく、殺陣、所作、乗馬などから学ぶ必要がありました。それを手取り足取り指導したのが真田さんでした。もっとも、同作で日本人として脚光を浴びたのは体格に恵まれ、スキンヘッドの髪形が印象的だった渡辺謙さんの方でした。おまけに、真田さんには当初トムよりも目立つ殺陣シーンなども用意されていたのですが、それもバッサリとカットされてしまった。真田さんは、その時の悔しさをかみしめながら、『いつか、自分の好きなようにやってみたい』と話していたのだとか。21年の時を経て、その思いがついに開花した格好です」(ベテラン映画記者)

 今回の快挙により、真田はその名を一躍世界にとどろかせることとなったが、今後の活躍に注目が集まる。