◆みんなのお金でポイントを得たいだけだった
そして、みんなで箱根旅行を満喫します。だが、少しモヤモヤすることが……。
「旅行当日、Aに立て替えてもらっていたホテル代を払う約束をしていたため、1人2万円ほど渡しました。ですが、ふと4万5000円分のポイントをAはもらっていることを思い出したんです。この金額を渡すとAがかなり得しているのではとモヤモヤしました」
大沼さんは些細なことを気にする自分に嫌気が差し、あまり気にしないようにしていました。
「ただ現金が返ってくるわけでもないですし、もしかしたらAにはAなりの考えがあるのかなと思いました。レンタカー代や駐車料金など、ちょっとした金額を好意で払ってくれるのかもしれないと。なので、旅行を楽しむことだけに集中しようとしました」
ですが、Aは一向にお金を出そうとしません。気持ちが晴れない大沼さんは、こっそり友人に聞いてみることに。
「これを気にしているのは私だけかと思い、ほかの友人に聞いてみたんです。すると、その子もAだけ得するのはおかしいと言っていました。とはいえ、どこまで他人が口出しすべきかは最後までわからず、結局Aには伝えないまま、旅行を終えてしまいました」
「還元されたポイントを自分たちのために使ってほしいとは言わないけど、せめて少しは奢ってほしかった」とぼやく大沼さんでした。
<取材・文/Honoka Yamasaki イラスト/パウロタスク>
【Honoka Yamasaki】
ライター、ダンサー、purple millennium運営。
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