◆弱ったところにつけ込んでくる

「以前に小さな男の子が餓死させられた事件あったじゃないですか。あの報道でも、子どもが意識を失ったとき、母親は救急車を呼ばずに新興宗教のご本尊を拝んでたという。あれを知ったとき、真っ先におばさんを思い出しちゃって」

喪黒福造のような親戚。なかなかお近づきになりたくない存在であるが、「完全に、病気で母の気持ちが弱ったところに入り込んできた」と佳子さんはため息をつく。

そして圭子さんの母も、宗教団体に入信した。

最初に「まずはこれがなくては、話にならない」とおばさん経由で買わされたのが、仏壇だ。

「それがまた重厚な存在感ある仏壇で。小さいサイズも存在しているようですが、おばさんなりに気合いが入ってたんですかねえ。ウチにはもともと、祖母の位牌などが置いてある一般的な仏壇があったので、えっコレどこに置くの! というごく単純な驚きが真っ先に来ましたね」