在宅勤務やテレワークなど、リモートワークを取り入れる企業が増え、“場所にこだわらない働き方”がスタンダードになってきました。

それに伴い、いま注目されているのが「ワーケーション」という働き方。休暇先の滞在施設で仕事をするという「働く」と「休む」が融合した新しいスタイルです。これまでは仕事と休暇はそれぞれが独立した存在でしたが、企業の制度拡充とデジタル化を追い風に、今後はワーケーションが浸透していくことが考えられます。

しかし「どのように過ごせばいいの?」「どんな準備をすべき?」など、疑問や不安から一歩踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。今回は、ワーケーション初心者のための、ホテル選びや持ち物、おすすめの過ごし方をご紹介します。

 

ニューノーマル時代の働き方「ワーケーション」のメリット

『LYURO 東京清澄』のお部屋の小さなデスク

「仕事(work)」と「休暇(vacation)」を組み合わせた「ワーケーション」は、自宅やコワーキングスペースなどではなく、「リゾート地」や「観光地」、「シティホテル」など非日常の空間に身を置くことで、リラックスしながら仕事ができ、インスピレーションや集中力の高まりも期待できます。

さらに、仕事前後の余暇も充実させることができるのもワーケーションの魅力の1つ。週末と組み合わせて、平日を「仕事」として会社側に申請することができれば、長期休暇を取らなくても家族や友人と旅行に行くことが可能になるのです。ワーケーションは新しい働き方であるとともに「新しい休み方」でもあると言えますね。

また、1人で都内のホテルを予約して、「今日は自分合宿の日!」と決めて集中するのも◎。煮詰まっていた仕事に集中したいとき、自分にギアを入れるためにワーケーションを活用してみるのもおすすめですよ。

 

「仕事以外の時間も楽しむ」がポイント!ワーケーションに適したホテル選び

『ハイアット セントリック 銀座東京』のライブラリーラウンジ

仕事をする環境が整っていることが、ワーケーション利用時の滞在施設選びの前提。下記の3点を意識して選ぶといいでしょう。

(1)部屋にPC作業ができるデスクがあるか

(2)ラウンジやロビーなど時間を気にせず仕事ができる場所があるか

(3)Wi-Fiや電源などの設備が充実しているか

ビジネスで利用する人も多い都心のホテルは、作業用スペースが充実している施設が多いですが、観光地ではまだそこまで多くありません。滞在先のホテルで「部屋によってはWi-Fi環境が悪い」「部屋以外でPC作業する場所がない」というところもあるので事前にチェックしておくことをおすすめします。

また、コロナ禍の影響でホテルのラウンジやカフェが、通常よりも早くクローズする施設も。作業スペースとして考えている場所の営業時間も確認しておくといいでしょう。

『LYURO 東京清澄』でのお食事

さらに、ワーケーションの要素である「休暇」の部分を充実させることも大切です。「お風呂を楽しみたい」、「おいしい地酒を飲みたい」、「いつもより贅沢な朝食を食べたい」など、自分へのご褒美を決めたうえでホテル選びをするのもワーケーションを満喫するポイント。ダラダラ仕事をしてしまうのではなく、「仕事のあとのお楽しみ」を明確にしておくことで、オンとオフの切り替えがうまくいくはずですよ。

 

<都内のおすすめホテル3選>

  • インスピレーションが広がる『ハイアット セントリック 銀座 東京』

ラウンジには電源付きテーブルが並び、併設のライブラリーには美しいアートワークや日本の魅力を紹介する本がたくさん。宿泊者は自由に閲覧できるので、仕事の合間の気分転換にもぴったりです。

部屋には気分の上がるおしゃれなチェアと、コーヒーメーカーもあり、集中して仕事ができる環境になっています。仕事が早めに終わったら、お得なハッピーアワーを利用してバーのカクテルをいただいたり、テラスで夜景を見ながらおいしい夕飯をいただいたりするのもいいでしょう。都会的で洗練されたホテルなので、いいインスピレーションを受けながら仕事と休みを楽しめます。

■ホテル情報
名前:ハイアット セントリック 銀座 東京
場所:東京都中央区銀座6丁目6−7

 

  • リバービューでほっとひと息『LYURO東京清澄』

お部屋に小さなデスクがあり作業可能。疲れたらリバービューのお風呂でリフレッシュもできて快適です。2Fにある隅田川沿いのオープンスペース「かわてらす」で仕事するのもおすすめ。風通しがよく広々とした空間にゆとりを持ってテーブルが置かれているので、少しくらい作業していても他の人の目が気になりません。

川沿いという見晴らしや風通しの良い絶景を最大限に活かし、こまめにリフレッシュできるのが『LYURO』のいいところ。仕事終わりにレストランのクラフトビールで自分に乾杯するのも楽しみですね。

■ホテル情報
名前:LYURO 東京清澄
住所:東京都江東区清澄1丁目1−7
 

  • いつも側にある緑に癒されて『HAMACHO HOTEL』

広い窓にウッドデッキと植物で小さなお庭のような植栽があるのが特徴的。いつもグリーンが目に入るので、仕事をしている合間のふとした休憩や気分転換にとてもリラックスできます。やわらかい照明が包んでくれる、とても居心地いい空間です。

窓際にあるデイベッドや小さなデスクもちょっとした作業をするには十分。癒しを感じつつ、深く考えるようなお仕事にぴったりなホテルかもしれません。ちなみに植物の緑は集中力を高めるそうですよ。

■ホテル情報
名前:HAMACHO HOTEL
住所:東京都中央区日本橋浜町3丁目20-2
 

ワーケーションに持っていくべきアイテム

働く環境を変えることで、集中力が増し、仕事がはかどる方も多いですが、なかには「かえって落ち着かない」という方も。滞在先では、自分が心地よく集中できる環境を作ることも大切です。アロマオイルやお気に入りのお茶などのアイテムを持参して、スムーズに仕事モードにスイッチできるよう整えましょう。

<持っていくといいアイテム>

  • アロマオイル

部屋を自分好みの香りにすると「仕事」と「リラックス」の切り替えもしやすくなります。専用のディフューザーがなくても、ティッシュに数滴垂らせば簡単に芳香浴が楽しめます。やりすぎは、次のお客さんの迷惑になるのでほどほどに。

  • 好みのお茶やコーヒー

ホテルの部屋には湯沸かし器やポット、インスタントコーヒーのドリップパックが数個置いてあることが多いですが、「いつものお茶で仕事モードに切り替えたい」「気分を変えて他の飲み物が飲みたい」というときのために、お気に入りの飲み物や、ちょっとリッチな紅茶などを持っていくのもいいですね。

  • ワイヤレスイヤホン

仕事に集中したいとき、音楽を聴きながら作業したいとき、MTGで鮮明に話したいときなどにあると便利です。

  • 充電器

「仕事がはかどってきた!」というときに充電がなくなってしまった…なんてことのないように、携帯、パソコンの充電器は忘れずに。

  • 本やノート

ワーケーションは「仕事」以外にも「スキルアップ」にも活用できる時間。読書をして新ジャンルを開拓してもいいですし、手帳やノートに日記をつけて自分と向き合う時間を作ってもいいですね。

  • 入浴剤

観光地なら、温泉や大浴場がありますが、シティホテルには個包装の入浴剤を持って行くのがおすすめ。仕事の前後にホテルのお風呂でゆっくり浸かって頭のなかをリフレッシュさせてみては。

 

1人かグループかを考慮したプランニングを!ワーケーション中の過ごし方

ワーケーションは1人で行くか、家族や友人などのグループで行くかによって、滞在先選びとプランニングは変わってきます。1人で行くなら、自分最優先で計画を立てられますが、グループで行く場合は事前に「この日のこの時間は、部屋(もしくはラウンジなど)で仕事をする」ときちんと伝えておくといいでしょう。

 

「1泊2日、1人でシティホテルに行った場合」のタイムスケジュール例

13:00/早めにホテルに到着!

チェックイン前でもラウンジやカフェなどでゆっくり気持ちを整えて、ワーケーションスイッチを「ON」に。

15:00/チェックインをして部屋へ移動

部屋にチェックインしてからMTGや軽いデスクワークを。

17:00/レストランでディナー

夜はホテルのレストランでゆっくりディナー。周辺を散策しながら気になったお店に入ってみるなど、各々の楽しみ方でワーケーションの夜を楽しみましょう。ラウンジでカクテルを飲みながら「OFF」の時間も満喫。

翌8:00/朝食

朝おいしい朝ごはんでパワーチャージ。ホテル滞在を単なる「宿泊」と思わず、レストランやラウンジで過ごす時間を含めたゆとりのスケジュールで、余裕を持ってワークとバケーションの時間を取るのが良いと思います。

 

せっかくのワーケーションですから、時間にゆとりを持って過ごしたいものです。事前にワーケーション中のタイムスケジュールを立てて、オンとオフの切り替えをしながら仕事と休みを満喫しみてくださいね!

 

監修・撮影:菅野有希子

 

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