実際、『R-1』においてピン芸人以外の活躍は目覚ましいものがある。過去大会でも、ザ・プラン9の浅越ゴエが1度、なだぎ武(2015年に脱退)が2度の優勝を果たしているほか、博多華丸大吉の博多華丸、COWCOWの多田健二、霜降り明星・粗品、マヂカルラブリー・野田クリスタルと、22回中7回が純粋なピン芸人以外のチャンピオンとなっている。

 今年のファイナルではトンツカタン・お抹茶が爪痕を残しているし、昨年はコットン・きょん、カベポスター・永見大吾、ラパルフェ・都留拓也とファイナリスト8人中3人がコンビの片割れとなっていた。ピン芸人のみで争われた『R-1』決勝となると、05年の第3回大会にまで遡らなければならない。

 ふかわの言い分にも一理あるところだが、おそらく来年の『R-1』にもコンビの片割れ芸人は数多くエントリーしてくるはずだ。完全新ネタで臨むというふかわ、ここは貫録を見せて後輩たちを蹴散らしてほしいところだ。

(文=新越谷ノリヲ)