「彼に『大丈夫でしょ、温泉入ろうよ』と宥めても彼は『俺は絶対に風呂には行かない!』の一点張り。さらに信じられないことに『風呂はお前1人で行け、俺は部屋にこもってお祓(はら)いをする!』とワケの分からないことを言い出したんです。

 これ以上話してもムダそうだな、と思った私は1人でお風呂に行きました。そして、部屋に戻ってみるとタブレットでゲームをしている彼の姿が……。お祓いってゲームのこと?!と思わずズッコケそうになりましたよ……」

 ここで「お祓いは?」と聞くと彼の話が長くなりそうだと思った愛奈さん。しかし、悲惨なのはここからでした。

◆どんどん彼のことが分からなくなる

 彼はそれから、夕飯の時間までずっとゲームをしていたそう。さらに夕飯が終わってもひたすらゲームをしていて、愛奈さんが話しかけても『うん…』『ああ』としか返事ナシ。初めての2人旅でそんなの悲しすぎます。

どんどん彼のことが分からなくなる
「やっと『コレ良くない? 買おうかな』と彼が見せてきたタブレットには、よく分からない測定器のようなものが写っていました。『コレ何?』と私が聞くと『これは幽霊を感知する電磁波測定器。これがあれば幽霊がいるとお前にも証明できるだろ?』と言われて、この人は本気なのかそれともネタで言っているのか分からなくなりましたね……」

 モヤモヤとした気持ちが晴れないまま1日を終えた愛奈さん。だが、次の日こそが彼の真骨頂だったのです。

◆そっと別れを決意、何が?

「2日目は特に予定もなかったので、お昼だけ食べて帰ろうと思っていました。すると彼が『俺、どうしても行きたいところあるんだよね』と言い出したんです。どこに行くのか聞いても教えてくれないので、何かサプライズでもあるのかな?と思ってドキドキしながらついていくと、一つの神社にたどり着いたんです。

 彼からすっごく嬉しそうに『ここ、陰陽師が祀られている神社なんだ!』と言われたときは、もうひっくり返りそうになりましたよ……」