フジテレビといえば、5月に米大リーグ・ドジャースの大谷翔平がロサンゼルスに購入した新居について、住所が特定できるような映像や近隣住民へのインタビューなどを放送。その後、新居周辺に観光客が集まるなどの弊害が出たことで大谷サイドが激怒し、フジテレビの港浩一社長が謝罪する事態になった。

 同様に大谷の新居を報道して謝罪した日本テレビは、今回の日高社長の自宅映像にしっかりモザイクを入れていたが、フジテレビは「無配慮」だったため、批判が集中したようだ。フジテレビは炎上状態になったことを察してか、ネット上で公開されていた当該の記事や映像を削除している。

 ただ、代表取締役の自宅住所は登記簿で公開(10月1日から商業登記規則の改正により、希望に応じて住所の一部非公開が可能)されているため、大谷のケースと同様に語るべきではないとの意見もある。しかし、それでも「全国ネットで自宅を晒すのはおかしい」「配慮がなさすぎるし、社長の自宅をそのまま映す必要性を感じない」との見方が大勢を占めているようだ。

 大谷の一件でプライバシー配慮の意識改革が進んだとみられたフジテレビだが、このままでは同じような過ちを繰り返してしまう恐れがあるのかもしれない。