立命館大学発スタートアップのオーシャンリペアが、日本の海洋環境を破壊する「磯焼け」の原因の一つである食害魚を有効活用した高栄養価ドッグフード「オーシャンハーベスト」を開発。9月1日(日)より、ECサイトと一部店頭で全国販売中だ。

海の環境問題の一つ「磯焼け」

「100年後は今よりもっといい海を」をミッションに掲げ、海の環境問題の一つ「磯焼け」の解消を目指しているオーシャンリペア。「磯焼け」とは、海中の藻場(もば)の著しい減少のことで、原因の一つに、イスズミやアイゴなど海藻を食べる魚の増加が挙げられている。

伊勢エビやアワビなど様々な海産物が育つ藻場の減少は、日本の水産資源の減少につながるとのこと。また、水中のCO2を吸収して二酸化炭素の削減に貢献する藻場の減少は、地球温暖化が加速する要因にもなるそうだ。

「磯焼け」の原因となっているイスズミやアイゴは、植食性魚類で栄養価が高い一方、臭いや加工の手間から人食用に不向き。網に掛かっても放流され、海からほとんど減ることがないという。

人でも食べられる、安全な国産ドッグフード



そこでオーシャンリペアは、イスズミ・アイゴを、扱いに慣れた水産会社と連携して食用に処理。人でも食べられる、安全なドッグフード「オーシャンハーベスト」が完成した。

「オーシャンハーベスト」では、長崎県五島市で獲れたイスズミやアイゴの身だけを、市内の水産会社で新鮮なうちにすり身加工。九州内の工場に直送し、人用と同じレベルの衛生・品質管理下でドッグフードに仕上げている。

配合している穀物やかつお節も含め、原料は全て国産だ。

低脂質&適量のタンパク質

イスズミやアイゴは海藻のみを食べる高タンパク低糖質で、ビタミンDも豊富な白身魚。そのため、「オーシャンハーベスト」の脂質成分は8.4%で、通常のドッグフードより5〜8%低く、愛犬の健康維持にもつながる。

また、旨みが凝縮されているため、香料や合成酸化防止剤、オイルコーティングなどが不要であることも特徴だ。