NHKが『紅白歌合戦』にどうしても出場させたいと長年、秋波を送っていたのが稲葉浩志と松本孝弘によるロックバンドのB’zだ。9月30日スタートの朝ドラ『おむすび』の主題歌「イルミネーション」を手掛けることになり、関係者の間で紅白初出場の期待が高まっている。
「昨年はデビュー35周年という節目の年を迎え、今年はソロとしても活動。『おむすび』の主演を務める橋本環奈は2022年から紅白の司会を務め、毎回好評を得ています。3年目となる今年も朝ドラ主演を背景に司会は当確とも言われており、その主題歌のB’zも出演が大きく期待されています」(音楽ライター)
朝ドラ主題歌歌手は紅白出場が義務付けられているわけではないものの、これまでは出場しているケースが圧倒的に多く、出るのが当然という風潮すらある。
しかも、今年はソロとして活動していた稲葉はアルバムをリリースしてから民放のテレビ番組に精力的に出演。松本は7月にNHKの音楽番組『SONGS』に出演しており、B’zの初登場に期待も高まるばかりだ。
だが音楽業界内では、「今のままでは出ないだろう」という冷ややかな反応が聞かれているという。
「大御所のMr.Childrenやスピッツもそれぞれ2016年、2019年に朝ドラ主題歌を手掛けましたが紅白は出演していません。そもそもB’zは紅白への関心が薄いとされ、すでに確固たる地位を築いている2人が今さら出演するメリットも少ない。ましてや『おむすび』は大阪制作の朝ドラですから、紅白スタッフとは関係が希薄です。そのあたりを考慮すれば、簡単に出場してくれるか疑問符が付きます。ちなみにB’zと同じ事務所の倉木麻衣も、2000年に朝ドラ『オードリー』の主題歌「Reach for the sky」を歌いながらも、その年の紅白には出場していませんしね」(音楽関係者)
それでも可能性はないわけではないという。
「35周年だった昨年も出場の機運が高まりましたが、7月に発売したシングル『STARS』は盛り上がりに欠け、彼らが納得するほどの手ごたえではなかったことから出場に至らなかったと言われています。逆に言えば、『イルミネーション』が爆発的にヒットして、この曲を聴かないと年が越せないという空気感になれば、出ないと世論的にマイナスになりますからね。紅白を拒否しているわけではないですから、さすがにそこまでのヒットとなれば、出場もあるかもしれません」(前出・音楽関係者)