かたやアイドルも、実力が物を言う世界とはいえ上下関係に厳しい。特に、柏木が在籍していた頃のAKB48は怖い先輩もいた時代。AKB48の在籍が長かった柏木は、しっかりとアイドルとして縦社会を経験している。

芸能界では、俳優やミュージシャンは同じ事務所内での縦社会の一面も見せるが、芸人やアイドルほどに厳しいものではない。そういった意味で、広く芸能界を同業として考えた際に、芸人とアイドルは近しい存在にあり共感できることも多いのだと考える。

◆一筋縄ではいかないアイドルは包容力のある芸人と相性が良い

2つ目の理由として、芸人の懐の深さを挙げたい。

芸人は、ネタやテレビ番組でさまざまな状況に対応するスキルを求められる。ドッキリやヨゴレ仕事も多く、時には自分のエゴやプライドを捨てて芸事を行うこともある。売れている芸人の中で、自分のエゴだけを通して突き進んできたという人はいないだろう。

筆者もテレビの仕事をしていた時は、嫌な顔せずに番組の企画を成立させようと奮闘する芸人たちを多く見てきた。どのジャンルの芸能人よりも、芸人は懐が深いと断言できる。

そんな芸人だからこそ、クセのある元アイドルでも上手く受け入れることが可能だ。柏木もふくめ、アイドル活動をしていたタレントははっきりいってクセがスゴイ。

アイドルというライバルが多い世界で、ファンを獲得するために試行錯誤してきたわけで、一筋縄ではいかない女性が多くいる。これはケナしているわけではなく、自分の魅力を最大限にアピールしてファンを得る職業がアイドルであり、クセがあるのは褒めるべきことだ。

そんなアイドルとしての仕事を長年してきた女性を、芸人たちは優しくサポートする包容力を持っている。