──歴史エッセイスト・堀江宏樹が国民的番組・NHK「大河ドラマ」(など)に登場した人や事件をテーマに、ドラマと史実の交差点を探るべく自由勝手に考察していく!
前回・33回「式部誕生」では、年末に出仕し、中宮・藤原彰子(見上愛さん)に仕える「藤式部(とうしきぶ)」という女房名を授かったものの、他の女房との「距離感」が気になって夜も眠れず、創作も行き詰まったまひろ(吉高由里子さん)。さっそく自邸に舞い戻って、家族から心配されるという展開でした。同僚の女房にも、そして帝からも具体的にいじめられたというわけではないという描かれ方でしたが、これまでセリフらしいセリフもほとんどなかった彰子が、なぜかまひろには心を許し、「私が好きなのは青。空のような」とポエムのような言葉を口走っていたのが印象的でした。やはり主人公ともなると物語を推進する力があるのですね。
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