◆彼女の価値観を偏らせた“ある人物の存在”

婚活をしている大半の女性は、共働きなら理恵さんのように、結婚相手に対して「家事をやってほしい」と考えると思います。しかし、理恵さんはその思いがあまりに過剰に感じられたので、会話して深掘りしてみることに。

すると背景には、彼女の母親の価値観が反映されていました。

毒親、母親、娘
彼女の父親は酒癖が悪く、稼ぎも少なかったため母親も働いており、夫婦仲は良くなかったそうです。そのため、理恵さんはお母さんから「お父さんは一家の大黒柱として尊敬できない。お父さんと結婚するんじゃなかった。理恵は、経済力があって、家庭を守ってくれる責任感のある男性と結婚しなさい」と言われて育ったそうです。そしてその刷り込みが、理恵さんの婚活に影響しているようでした。

理恵さんのように母親の価値観が子どもの恋愛や結婚に影響を与え、婚活を難航させるケースも少なくありません。そして、信じている価値観を変えるのは簡単ではありません。そもそも母親から引き継がれた価値観が間違っている訳ではなく、それで理恵さんが幸せになれると思うなら変える必要もないのです。

◆譲れない価値観はあっても、相手に押し付けない

しかし、理恵さんの場合は母親の言葉が呪いのように彼女にのしかかり、婚活の邪魔をしているように見えました。理恵さんのような価値観を持った女性が、共働きを望んでいる上に家事まで自分にやらせようとするような男性と婚活で巡り合ったなら、「この人とは合わなかった」と思って次の男性を探せばいいのです。しかし、彼女の場合は共働きを望む男性は間違っているという観念が強く、「合わなかっただけ」と流せないのです。

価値観や結婚相手に望むものはさまざまなので、無理に変えようとしたり批判したりせず、自分に合う人を探せばいいのです。婚活において譲れない価値観を持っているのは悪いことではありませんが、それを相手にいきなり押し付けないようにしたいですね。