◆トイレ掃除を頼むと涙目に…

ですがその後も「キャベツをスライサーで千切りにしておいてと」と頼んだら、まるで紙吹雪のような細かいキャベツの破片がボールに山盛りになっていたり、包丁で指を切って大騒ぎになったりと…桃香さんができる仕事はほぼ無く、未歩さんは頭を抱えました。

「とにかく桃香ちゃんは、やったことがないことや分からないことも『教えてください』と言わずにとりあえずやってしまうので本当に困りました。注意してもあまり通じていないというか、のれんに腕越しという感じで」

そしてそんな桃香さんにトイレ掃除を頼んでみると「やったことがないし、男性のトイレを掃除するのが怖い」と涙目になってしまったそう。

「『まぁそんな気持ちになるのも分かるけど、これから社会に出ていろいろな困難にぶち当たるだろうし、トイレ掃除ぐらいで泣いていたら大変だよ』となだめたら『そうですよね…やってみます。教えてください』と初めて言ってくれたので、私はできるだけ丁寧に説明しながら一緒にトイレ掃除をしていたんですよ」

トイレは邪気が溜まる場所
するとオーナー夫人が顔を出してきて「何をしているの?そんなこと桃香ちゃんはしなくていいよ。私がやっておくから」と未歩さんを軽く睨んできました。

「話を聞いてみたら、桃香ちゃんはオーナー夫人の親戚の娘さんで有名大学に通う超お嬢様だって言うんですよ」