こうして、ようやく掴んだGP帯・初主演作が放送中の『西園寺さんは家事をしない』。

今期ドラマのダークホースだった本作は回を追うごとに評価が高まってきており、最終回が近づいている今、“今期一”と推すドラマファンも少なくありません。

西園寺一妃(松本さん)は、アプリ制作会社のプロダクトマネージャーとしてバリバリ働く38歳・独身で、明るくコミュ力が高いタイプ。すでにマイホームを購入し、家事は絶対しないという主義で、悠々自適な“家事ゼロ”おひとりさまライフを満喫していましたが、彼女の前に転職してきたアメリカ帰りの天才エンジニア・楠見俊直(SixTONES・松村北斗さん)が現れます。

無口で無愛想、ロジカル思考で協調性もない楠見でしたが、実は1年前に妻を亡くし、4歳になる娘・ルカと暮らすシングルファーザー。ひょんなことから西園寺の家で楠見とルカも暮らすことになり、「偽家族」として共同生活を送ることに――というラブコメディです。

◆『逃げるは恥だが役に立つ』とは似て非なる、けど良作

西園寺さんは家事をしない
「西園寺さんは家事をしない」(※公式サイトより)
同作が放送されているTBSの「火曜ドラマ」枠には、『逃げるは恥だが役に立つ』や『婚姻届に判を捺しただけですが』など、恋人同士ではない男女が奇妙な共同生活を始め、次第に惹かれていき愛し合うようになるという類似のドラマがありました。

つまり『西園寺さんは家事をしない』は一歩間違えればマンネリ感が出てしまいそうな設定だったのですが、それでも評価を高めたのは、松本さん演じる主人公にとても好感が持てたからでしょう。

西園寺は芽生え始めた楠見への恋心に右往左往するのですが、アラフォーながらまったく痛々しさはなく、むしろその姿がとてもキュート。それは松本さんが演じているからに違いありません。

松本さんがバラエティ番組や情報番組に出演している姿を何度か観ましたが、劇中の西園寺と同じく気さくで明るい性格のように見受けられます。主人公と俳優のキャラのシンクロ率が高めなため、無理なく自然に演じられており、西園寺の愛らしさも爆増しているのではないでしょうか。