「もし、ここでカナを捨てたら僕が手を出して妊娠させたことを会社にバラされるかもしれない。すべて上手くまとめるためにはカナと結婚するしかありませんでした。でも、由佳に『他の女の子を妊娠させてしまったから別れてくれ』なんてとても言えない。それが昨年3月のことだったので、苦し紛れに『コロナで会社が大赤字になり、結婚しても幸せにしてやることができない』と言いました」

◆苦し紛れに結婚を破談に…彼女の反応は?

悩む男性
「由佳は『仕事が落ち着くまで待つ』と言ってくれたのですが、会社の立て直しでしばらく忙しく会えなくなると言って強引に別れました。『待ってる』と言った由佳が僕にはもったいないほど良い女すぎて、カナと結婚した今でも未練がありますね……」

 結局、何も知らないまま別れることになった由佳さんからは、今でも春山さんを心配するような連絡が来るそう。その度に春山さんは「由佳と結婚したかったと思う」と話すんだとか……。

 ちなみにカナさんの子供は誰がどう見ても……というほど春山さんにそっくりなのだそう。一人の一時の“出来心”が何人もの人生を変えてしまったエピソードですね。

<取材・文/結城 イラスト/ただりえこ>

【結城】

男女観察ライター。鋭い視点で世の男女を観察し、 夫婦問題からイタい火遊びまで、幅広いエピソードを華麗に紡いでいく。Twitter:@yuki55writer