『恋のおしまい』で印象的だったのは「握る」。そして「みかん」。第7話で、水季が病室で津野にみかんのヨーグルトを求めたわけが特別編でわかった。みかんはふたりを繋ぐキーアイテムだったのだ。

海、産み、罪、髪、みつあみと「み」で終わる言葉が連なってきて、ここでしりとりをはじめたら、「みかん」で、いきなり「ん」で終了。そんなあっけない恋のおしまい。

<文/木俣冬>

【木俣冬】

フリーライター。ドラマ、映画、演劇などエンタメ作品に関するルポルタージュ、インタビュー、レビューなどを執筆。ノベライズも手がける。『ネットと朝ドラ』『みんなの朝ドラ』など著書多数、蜷川幸雄『身体的物語論』の企画構成など。Twitter:@kamitonami