SNSでの投稿は個人的な楽しみであるだけでなく、自身のブランディングや競技のPRにもつながる。プロスポーツ選手であれば、うまくSNSを活用していくことも重要だ。

「アスリートにとってのSNSは炎上のリスクもありますが、基本的には自分のパーソナルな部分を発信して、ファンとともに共有するためのものです。また、SNSとの距離が近い若いアスリートにしてみれば、楽しいオフショットを投稿するのは当たり前のことですし、水着の写真だって何ら珍しくない。しかし、日本国内では“アスリートは日常を犠牲にして精進してこそ”という考え方のスポーツファンもまだ存在していて、そういった人々から批判されやすいというわけです。スポーツ界と過去の価値観にとらわれるファンとの間にギャップができてしまった。園田選手のようにSNSを効果的に使って自身のPRを果たすケースがあるのに、古賀選手や高梨選手のようにSNSに水着写真を投稿しただけで批判にさらされるという状況はある意味不公平ともいえる。SNSによる競技や選手の人気拡大のチャンスを古いタイプのファンが奪っているという、歪な構造が浮き彫りになっているわけです」(同)

 昨今のスポーツ界では、露出度が高い競技ウェアを着たアスリートに対し、性的な視点で取り扱うことが問題視されている。そういった状況であるからこそ女性アスリートの水着投稿はいかがなものか、との声も上がっているが……。

「そもそものアスリートを性的な目的で盗撮したり、性的に見えるような瞬間を切り取って報じたりすることがNGなのであり、アスリート自らが水着写真を投稿することとは、まったく別の話。また、それなら園田選手に対してなら露骨なまでに性的な視線を向けてもいいのか、という声もありそうですが、当人の意図する部分もあったりするのでこれまた別の話です。露出度が高い服を着ている女性に対してもセクハラ的な発言は許されないのと同じで、アスリートの水着投稿にも良識ある反応をすべきという時代。当然、SNSでも“思ったことを思うままに発信していい”とはなりません」(同)