全国青年司法書士協議会は、「全国一斉子どものための養育費相談会」を8月31日(土)に開催する。
若手司法書士約2200名が所属
全国青年司法書士協議会は、全国の若手司法書士約2200名が所属し、「法律家職能としての使命を自覚する青年司法書士の緊密な連携を図り、市民の権利擁護および法制度の発展に努め、もって社会正義の実現に寄与することを目的」とする任意団体だ。
市民の役に立てるよう、相談事業、法律教室、シンポジウムの開催などさまざまな活動を展開し、相談事業としては常設の電話相談を行っている。また、全国一斉での養育費、生活保護、労働問題に関する相談会も毎年開催している。
ひとり親世帯の2世帯に1世帯が貧困
共同親権の導入が耳目を集めた民法の一部改正がなされ、2年以内に施行されることになった。養育費の先取特権化や法定養育費の創設など、養育費の不払いを解消するための改正も行われる。そんななか、今まさに貧困に苦しむひとり親家庭や、養育費支払いで困っている当事者の相談に応じ、法的支援をすることが急務となっている。
令和4年国民生活基礎調査では、子どもがいる現役世帯のうち、大人が1人の世帯の相対的貧困率は44.5%と、ひとり親世帯の2世帯に1世帯が貧困という状況が明らかになった。
また、「令和3年度全国ひとり親世帯等調査」によると、離婚母子家庭において「養育費の取り決めをしている世帯」は46.7%に過ぎず、「養育費を現在も受給している世帯」は28.1%という大変低い数値となっており、このような養育費の状況は子どもの貧困を助長しているものと考えられる。
子どもたちの大切な未来のために
同協議会は、子どもたちを貧困から救うべく、養育費の取決め・受給を推進し、かつ生活に苦しむひとり親世帯の相談を受け、寄り添っていくことには大きな意義があると考えている。
また、経済的困窮等の事情により支払い困難となった義務者の相談に応じることで、継続的な任意履行の道を探ることも重要だとしている。それは、経済的困窮のみならず、子どもと親との関わりを担保することにつながる。