◆「完璧」だった結婚生活を変えた“1本のリップ”

病院の副院長として、妻として母として生き生きとしている真壁陽子(稲森いずみ)には、映画監督の夫・昂太(吉沢悠)との間にひとり息子の凪がいる。広くておしゃれな自宅の1階リビングには家族写真がたくさん飾られている。陽子は写真を見ながら「完璧」とつぶやくほど、幸せで充実した日々を送っていた。

3日間、札幌に出張した夫が帰ってきた日、夫婦は深く激しく愛し合う。そして翌朝、陽子が夫のジャケットを手に取ると、ポケットからリップが転がり出る。