◆「可愛いってすごい」中学生で芽生えた強烈な憧れ
幼少期の頃の私は“可愛くなりたい”よりも、“とにかく強くなきゃいけない”と常に思っていていました。
力が強ければ反撃もできる。喧嘩で負けるのも絶対にあり得ない。常に自分が一番でありたい……。まるで、負けず嫌いな男の子のような性格。
強いことが自分を守る何よりの武器だと思っていたし、誰よりも強いことはかっこいいことだと思っていました。
けれど、中学校一年生の頃の転校をきっかけに、この価値観は一変しました。
今まで見たことがないような可愛い女の子や、少女漫画のように女の子らしい身なりや発言をする人と出会ったことで、カルチャーショックを受けたんです。まるで、元いた世界から別の世界に飛んでいったかのような気分。
そのとき初めて、「力が強くても意味ないんだ」とハッとしたと同時に、私は「可愛いってすごい!」と思いました。
そして、可愛いことへの憧れに突き動かされた私は「自分は可愛くないけど、ギャルになれば、私も可愛くなれるかもしれない」と考え、当時流行っていたギャルっぽい服装やメイクをするきっかけにもなりました。