◆被害に遭っても「自分が悪い」と思わないで

魚田コットン『スカートの呪いが解けるまで 幼少期からの性被害が原因で女らしさ恐怖症になった私』(はちみつコミックエッセイ)
魚田コットン『スカートの呪いが解けるまで 幼少期からの性被害が原因で女らしさ恐怖症になった私』(はちみつコミックエッセイ)
――「男性が怖い」という感覚は今でもありますか?

魚田:今はなくなってきたと思います。歳を重ねたということもありますし、今は「もし性被害にあったらこうしたらいい」という知識があるので漠然とした恐怖を覚えなくてもよくなったのだと思います。

 昔は男の人がすごく怖くて、強くて大きい存在だと思っていたけど、結婚して人生経験を積む中で「そんなことはない」と気づいたというのもあります。

――性被害やセクハラに関して、世の中で誤解されていると感じることはありますか?

魚田:一般的に、すごくか弱い人が性被害にあっているイメージや、被害者は明るく元気にしていてはダメみたいな偏見があると思います。

 以前、痴漢を撃退した女性が駅員さんに犯人を突き出したら、「それだけ自分で反撃できるなら訴えなくてもいいよね」と言われたという話をSNSで見ました。被害者の態度と、性被害の事実は全く別物だと理解してほしいなと思います。