「仕事を退職して年金収入だけの生活に突入したら、お金のことが心配……。」という方も多いかもしれません。理想の老後のために、今から家計の見直しをしてみてはいかがでしょうか。老後を迎えるこのタイミングだからこそ節約しやすい支出を3つご紹介します。
住居費
まず1つめは「住居費」です。住居費は住んでいるあいだずっとかかり続けるものですし、多くの世帯で支出額が最も大きい費目になっているので、節約できれば効果が大きいです。
・仕事を引退したら……家は職場や駅に近くなくてもいいかも
・子どもが独立したら……今ほど広い家でなくてもいいかも
コンパクトな家への引っ越し、それにともなう持ち家の売却や賃貸に出すことも選択肢の1つです。
保険料
2つめは「保険料」です。特に、過去に加入した死亡保険や医療保険をあらためてチェックしてみましょう。
・死亡保険……子ども独立後は「遺族の今後に必要なお金」も少なくて済むため保険金額も減らしてOK
・医療保険……年齢と所得によっては健康保険で医療費が1~2割負担で済んだり、1ヵ月に負担する医療費の上限額が現役世代より低く抑えたりできるようになる
老後は一般的に死亡や病気のリスクが上がる一方、生活資金が少なくて済む、社会保障で負担が軽減できる、退職金など貯金で全額まかなえる可能性があるなどの面もあります。
光熱費
3つめは、電気やガスなど「光熱費」です。電気やガスの料金は、実際に使った量だけでなく、以下のような条件によっても変わります。
・よく使う時間帯
・同時に使用できる量(電気の場合は「契約アンペア」をチェック)
・一緒に契約するサービス
生活スタイルが変わったら、契約プランの見直しどきです。サービスを提供している会社を乗り換える、電気とガスを同じ会社で契約する、などの工夫でさらに安くなる可能性もありますよ。
生活環境の変化=節約のチャンス!
年金生活では今までより収入が減りやすいぶん、支出も無駄がないよう引き締めておきたいところです。仕事を引退した、子どもが独立した、マイホームのローンを完済したなどの変化が起きたときは、家計の見直しによいタイミングです。
このタイミングでしっかりと家計を見直して整えておくことは、資産寿命を延ばして、お金に困りにくい老後を作ることにつながるでしょう。
関西学院大学商学部卒業後、銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。AFP資格保有。