◆義母への歩み寄り
早希さんは、義姉が教えてくれたいきさつを知ることで、ようやく義実家での他人行儀な行動をとる義母のことが理解できるようになりました。そうと知った早希さんは、時間をかけてでも義母との距離を近づけたいと思うようになります。
「夫にもすぐにその気持ちを伝えました。今の目標は、いつの日か一緒に台所に立つことですね。そのために、今は少しずつ心の壁を崩せるよう頑張ります」
あの年の瀬以降、早希さんは月に一度趣味のお菓子を作って義実家へ持参しているそうです。それも、玄関先で義母へ手渡しし軽いあいさつだけで義実家を後にしているそう。
「嬉しいことがあったんです。先日、義母からお菓子のお礼にハガキをいただいたんです。内容はシンプルでしたが、少しずつ距離が縮まっている気はするんです!」
早希さんは充実した笑顔で語ってくれました。
―シリーズ「年末年始・帰省のトホホ」―
<文/大杉沙樹>
【大杉沙樹】
わんぱく2児の母親というお仕事と、ライターを掛け持ちするアラフォー女子。昨今の情勢でアジアに単身赴任中の夫は帰国できず。家族団欒夢見てがんばってます。