2024年5月、ナイジェリア訪問時のヘンリー王子夫妻(C)GettyImages

 ヘンリー王子とメーガン夫人の4日間にわたるコロンビア訪問にかかった警備費用が莫大だったことで、同国内で副大統領に対する批判が高まっている。英メディアは王子夫妻を強く批判し、大きな波紋が広がっている。

目次

・コロンビア議員「金持ちの白人に我々の税金が使われた」と批判
・ヘンリー王子夫妻のコロンビア訪問は「どれほどの意味があるのか?」

コロンビア議員「金持ちの白人に我々の税金が使われた」と批判

 現地時間8月15日から4日間の日程でコロンビアを訪問したヘンリー王子とメーガン夫人。Netflixの『ハリー&メーガン』に感銘を受けたフランシア・マルケス副大統領の招待により実現したもので、コロンビアは万全の警備体制を取り夫妻を迎えた。

 英大手タブロイド紙「デイリー・メール」によると、コロンビアの地元紙は夫妻の警備にかかった費用が150万ポンド(約2億8700万円)だったと伝えたという。

 1日あたり37万5000ポンド(約7100万円)のこの警備費用には、3,000人の警官と兵士、ヘリコプター、探知犬、爆弾処理部隊に、狙撃兵の攻撃に備えて防弾ブリーフケースや防弾シールドを持った常駐の警備員などが含まれていたとのこと。副大統領自身、2度危険な目に遭っていることから、念には念を入れた警備体制をひいたものと見られている。

 王子夫妻は危険な目に遭うことはなく全日程を終了しアメリカに帰ったが、国民の3分の1が貧困に喘いでいるコロンビア国民の多くはこの警備費用について「あまりにも高すぎる」「無駄遣い」だと憤りを感じているとのこと。

 保守派の議員、アンドレス・エスコバルは「デイリー・メール」に取材に対して、「副大統領は自分の虚栄心を満たすために公金を浪費した」「写真撮影やソーシャルメディアのために金持ちの白人に我々の税金が使われた」と強く批判。「飢えを抱え、生きていくための必要最低限なものすらないコロンビア人が多くいるのに」と怒りをあらわにした。