◆衝撃の事実が発覚

テレビを操作するリモコン
ひと夏の楽しい思い出と共に、キャンプから帰って来た正人さん。それから2、3週間ほどして朝に何気なくニュースを見ていると、見覚えのある顔が。

「キャンプで出会った男性がニュースに出ていたんです。その時聞いた名前とは違いましたが、顔は絶対にあの人でした!」

その男性は、なんと殺人事件の容疑者としてニュースに写っていたとのこと。

「数ヶ月間逃走していた事件の容疑者が逮捕されたという内容でした。驚きのあまりニュースにかぶりついてしまい、その日は仕事に遅れました」

よくよくその男性を思い出すと、少しくたびれた身なりだったことや、「ちょっとお腹が空いていたんです」とおつまみをやけにパクパク食べていたこと、自分の身元はぼやかして話していたことなど、色々と合点がいくのでした。

「あの焚き火の時は逃走中だったようでした。とても悪い人には見えなかったので…、なんで事件を起こしてしまったんだろうと、ちょっと切なく、複雑な気持ちになりました」

<文/まなたろう>

【まなたろう】

多岐にわたって興味があるアラフォーライター。コーヒーが好きで資格を取得中。海外に12年ほど住んでいたため、英語はそこそこ堪能。